気まぐれTips

10か月目のfollow 2015/1/14(水)


今までは,線形回帰直線として,1/Crを求めていましたが,
直線で表現するのが難しい場合,
多項式曲線を用いて評価することがあります.
今回は,信頼区間もつけて評価しています.
U字カーブを描いて改善しているように見えています.


9か月目のfollow 95%信頼区間(CI)を用いた推定値 2014/12/13(土)


95%信頼区間を考慮したグラフを作成しています.
推定値(1/Cr)はflatになり,腎機能が安定していることが示唆されます.

猫年齢のグラフ 猫の勉強 2014/10/26(日)

猫年齢のグラフを作成しました.
猫の生殖年齢は,3.5か月~1年で始まるとあるので,
おおよそ6か月としてみました.

そうすると,人間でいうと10歳程度でしょうか.

発情期の猫を迎えた猫の場合,
去勢しても発情期の習慣が残ることが多いので,
子猫を望まない場合,
早めの去勢が必要なのでしょうね.

猫年齢のグラフ
猫年齢のグラフ
グラフは,
fractional polynomialを用いて,
信頼区間を追加して作成しています.


また,猫の認知症は,10年以上生存すると多く,
ある調査によると、
オス猫の平均寿命は13.3歳、メス猫は14.3歳
との報告があるようです.

ヒトでいうと,70歳ぐらいでしょうか.
ヒトでも,70歳の認知機能障害も少なくはないので,
猫年齢のグラフは,あながちウソではなさそうですね.


勉強になりますね.
下記の猫年齢を参考に,
自動年齢計算表でも作りましょうかね.
認知症の猫年齢からみたヒトの年齢
認知症の猫年齢からみたヒトの年齢

4か月目のfollow 2014/7/24(木)

血液検査の結果は,落ち着いています.

猫の腎不全 2か月後のfollow-up 2014/5/27(火)


猫の腎不全の更新です.

前回から,4〜5月と2ケ月の経過となりました.
その期間は,1回/3日の皮下注射(生理食塩水40ml)を継続しています.

下記の示すグラフの通り,
腎機能は安定し,さらに,腎機能の低下の傾きは緩やかになっています.
注射を継続する限り,腎不全の増悪は回避できそうです.

解析ソフトで作成

今までは,エクセルで作成していましたが,
論文で用いるようなグラフを作成すると.....


ちなみに,最終の採血データが改善しているのは,
診察前に,注射を打ちました.
血液検査で,すぐにCrが改善するのでしょうか?
見かけ上の改善でしょうか.

動物のお医者さんではないので,わかりかねます.
ご存知の方は,教えてください.

統計解析 自分で統計解析を行うこと 2014/5/27(火)

当社にご依頼される先生方は,
専門の統計ソフトで解析される先生,
エクセルで解析される先生がいます.

当社が嬉しいと感じることは,
ご依頼される先生が,
一度は,統計の処理をしていることにあります.

何らかの操作を行っていると,
少なからず,疑問を生じます.

解析のご依頼する・しないに関わらず,
当社にご相談いただければ,
サポートができると考えています.

猫の腎不全 調査するきっかけ 2014/3/16(日)

猫を人間にたとえると... (猫 腎不全)


猫年齢を人間に変換するアプリや左のような一覧表は,
  インターネットで検索すると,よく出ています.

猫は,水あまり飲まないために,腎不全になりやすい動物ですが,
  猫のクレアチニン(Cr)とその予後の計算域の報告は,
  人間と違って少なく,また猫のCrは、0.7〜2.5と
  人間と比べると基準値の幅が大きいことが特徴です.


猫の腎機能については,変換値は調べていませんが,
  ヒトと同じように,1/Crで表を作ってみました.


治療開始前の1/Crの回帰直線について,
  傾き(後述)が急で,
  黒色の直線を示しています.

4月8日の採血結果では,
  4〜5月頃には,腎機能の廃絶が推測できました.
  

同じ時より,
  受診→毎日点滴による治療介入(赤色)
  受診→週3回の皮下注射(オレンジ色)
  自宅→週3回の皮下注射(青色)
  皮下注射の中止(空欄)
  ↓ 腎機能の低下を認める
  自宅→1回/3日の皮下注射(紫色)の再開
  
治療開始によって,腎機能の改善が認められ,
  黒→緑色の様に,傾きの勾配が小さくなり,
  腎不全の予後の改善を認めています.

採血検査の結果,腎機能が維持されたのを確認し,
皮下注射を中止(水や食事がしっかり取れる様になったため)すると,
次の採血検査では,腎機能の悪化を認めました!!

皮下注射は,生理食塩水・2号の維持輸液を用いていますが,
  どちらを使っても,
  腎機能には良い影響を与えていることが分かりました.
(注射の継続・中止については,かかりつけの先生とご相談下さい)

1症例(17歳)ですが,腎機能が低下している猫には,
  継続して皮下注射することが大事であることを経験しました.

現在の採血結果では,1/cr ≤0.1は,2015年6〜7月頃になると推測されます.

  回帰直線について,
  対になったデータxiとyi(i=1,2,…,n)から単回帰式y=a+bx

  最小2乗法では傾きb(回帰係数と呼びます)
  は次のようにして求められます。
  (a:切片,b:回帰係数)を求めるには以下の数式を用います.


  x¯:xの平均値,y¯:yの平均値
  b = (xiとyiの共分散)/(xの分散) =  Σ{(xi-x¯)(yi-y¯)}/ Σ(xi-x¯)^2

猫 腎不全を経験した皆さんが,下記のデータの御協力(不足してもOK)いただけるようでしたら,
猫のCrと予後の計算式について,算出したいと考えております.

(1)猫の実年齢
(2)体重
(3)種類
(4)性別(オス・メス)
(5)腎機能(クレアチニン・尿素窒素)
(6)治療介入時期(種類:点滴・皮下注射) 
(7)地区(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)

 その他,皆さんと共有したい事があれば,追加して教えてください.
 みなさまの御協力をお待ちしております.


論文作成 論文を作る前にすることリスト5箇条 2014年3月16日(日)

①これから作成する論文が,既に発表されている内容なのかを確認する.
 →類似する論文,批判的な論文を探す.

②自分の論文があることで,世の中・患者の役に立つのか,将来的に役に立つのか考慮する.
 →この信念が強くなければ,査読者からの「ありがたい」指摘により,心が折れます.

③何を知ってらいたいのか,何を主張したいのか目的を考慮する.
 →1つの論文で,1つの目的(思い)を伝え無ければいけません.

④目的を達成するためには,どのような項目を用いて評価すべきか考慮する.
 →現在用いられている項目,自分が試したい項目を選びます
 例)臨床治験では,現在用いられている薬品Aと,これから販売される薬品Bとの比較

⑤作りたい論文の内容について,同僚・スタッフ・患者・配偶者に説明する・評価を聞く.
 →素人が分かるように説明できることで,論文の書く内容が丁寧になります.
 →気付かなかった疑問点を明らかにしてくれる場合もあります.